章の説明: 本章は,1節にある語にちなんで復活章と名付けられる。前の2章よりも少し後のマッカ初期の啓示である。悔い改めない人に関し,特にその内面の心理的変遷の立場から,復活につき訓戒される。 慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 1. わたしは,復活の日において誓う。 2. また,自責する魂において誓う。 3. 人間は,われがかれの骨を集められないと考えるのか。 4. いや,われはかれの指先(の骨)まで揃えることが出来るのである。 5. だが人間は,かれの御前(の生活)においても,罪を犯すことを望む。 6. かれは,「復活の日はいつか。」と問う。 7. 遂に目が眩む時, 8. 月は(蝕?)けり, 9. 太陽と月は合わせられる。 10. その日人間は,「どこに避難しようか。」と言う。 11. 断じて避けられないのである。 12. あなたの主の御許が,その日定めの住まいである。 13. その日(凡ての)人間は,既に行ったことと,後に残したことに就いて各げられるであろう。 14. いや人間は,自分自身に対し証人である。 15. 仮令かれが,いろいろ弁解しても。 16. この(クルアーンを催促するために)あなたの舌を急がしく動かしてはならない。 17. それを集め,それを読ませるのは,われの仕事である。 18. それでわれがそれを読んだ時,その読誦に従え。 19. 更にそれを解き明かすのも,本当にわれの仕事である。 20. いや,あなたがたは(果ない)浮世を愛して, 21. 来世を等閑にする。 22. その日,或る者たちの顔は輝き, 23. かれらの主を,仰ぎ見る。 24. またその日,或る者たちの顔は暗く, 25. 背骨を砕く程の大災難が,かれらに降り掛かることを知るであろう。 26. いや,(魂が)喉元に届く時, 27. 言われよう。「誰か,呪いが出来るか。」 28. かれは離別(の時)であることを悟るであろう。 29. 一つの脚は他方の脚にれ絡まり, 30. その日かれは,主に駆り立てられる。 31. かれは真理を受け入れず,また礼拝も棒げなかった, 32. 却って(真理)を虚偽とし,背き去り, 33. 思いあがって家族の許に赴いた。 34. あなた(多神教徒)に災いあれ,(本当に)災いなるかな。 35. 重ねていう。あなたに災いあれ,(本当に)災いなるかな。 36. 人間は,(目的もなく)その儘で放任されると思うのか。 37. 元々かれは射出された,一滴の精液ではなかったか。 38. それから一塊の血となり,更にアッラーが,(均整に)形作り, 39. かれは,人間を男と女の両性になされたのではなかったか。 40. それでもかれには,死者を甦らせる御力がないとするのか。
日本ムスリム情報事務所, 1998-2003. | ||||||||||||||||||||