章の説明: 本章名は,第1節の語にちなんで名付けられる。マッカ最初期の啓示である。それは高い調子の神秘な隠喩的に示唆する一連の話(第1-13節)で始まり,各人の個人的責任に対する結果は免れられないこと(第14節)が強調される。またクルアーンは真実で,天使ジブリールを通じて啓示されたもので人間の精神指導(第14-29)が提示される。本章は,82章および84章と比較対照して読むべきである。 慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 1. 太陽が包み隠される時, 2. 諸星が落ちる時, 3. 山々が散る時, 4. 孕んで10ケ月の雌駱駝が等閑にされる時, 5. 様々な野獣が(恐怖の余り)群をなし集まる時, 6. 大洋が沸きたち,(漆?)れる時, 7. それぞれの魂が(肉体と)組み合わされる時, 8. 生き埋められていた(女児が) 9. どんな罪で殺されたかと問われる時, 10. (天の)帳簿が,開かれる時, 11. 天が(則?)ぎ取られる時, 12. 獄火が炎を上げさせられる時, 13. 楽園が近付く時, 14. (その時)凡ての魂は,先に行った(善悪)の所業を知るであろう。 15. わたしは沈みゆく諸星において誓う。 16. (軌道を)運行して没する(諸星において) 17. 暗闇を迎える夜において, 18. 夜明けを迎える朝において(誓う)。 19. 本当にこれ(クルアーン)は,高貴な使徒(ジブリール)の(アッラーからの)セ葉 20. (かれは)玉座の主の御前で(尊厳される地位の)座につく,力のある, 21. 従われ,信頼される(使徒である)。 22. (人びとよ)あなたかたの仲間(ムハンマド)は,気違いではない。 23. かれは,明るい地平線上にはっきりとかれ(ジブリール)を見た。 24. かれは幽玄界(の知っていること)を出し借しまない。 25. それ(クルアーン)は,呪われた悪魔の言葉でもない。 26. それなのにあなたがたは(それらのことを信用せず)何処へ行くのか。 27. これ(クルアーン)こそは,万人への教訓に外ならない。 28. それはあなたがたの中,誰でも正しい道を歩みたいと望む者のためのものである。 29. だが万有の主,アッラーの御望みがない限り,あなたがたはこれを望むことも出来ないのである。
日本ムスリム情報事務所, 1998-2003. | ||||||||||||||||||||